活動報告

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2016年4月  横山 司 (第17代・昭和49年卒)  [記事番号:r0192]
下田~三島由紀夫と日新堂、そして細野晴臣  (資料:無し )

4月18日から19日にかけて18期の鈴木宏和さんと南伊豆を走ってきた。下田から石廊崎まで距離は短い(片道17km)のだがかなり坂が多く結構汗をかいた。

翌日家人に頼まれていた三島由紀夫絶賛のマドレーヌを買うため下田市内にある老舗の「日新堂菓子店」に立ち寄った際、ご主人(上品そうなご年配の女性)と色々と話をしたが、気が付くとカウンターに貼ってあった写真にはお嬢さん(と言っても昭和26年生れ)と細野晴臣さんが並んで写っているではないか!? 訊いてみるとあのタイタニック号繋がりなのだ。

NHK総合のファミリーヒストリーで以前放映されたが、医師だった細野さんの祖父があの悲劇のタイタニック号に乗船していた唯一の日本人生存者であった。その混乱時に紛失したトランクを細野家は代々探していたがなかなか見つけることができなかった。ひょんなことから細野さんの叔父さんから間接的に依頼を受けた店の親戚(米国在住)が方々駆けずり回って探した結果、ついにトランクを細野家に戻すことができた。

この顛末が分かったのは数年前に細野さんの叔父さんがお礼を言うためにわざわざ店を訪れたからである。お嬢さんはそのことを細野さんに伝えたくて金沢まで出向いたそうだ。細野さん曰く「日新堂に行ったことがありますよ。でもまさか祖父のご縁があるとはねえ!」

お嬢さんは15歳の時に下田に滞在していた三島由紀夫と出会う。これがアッカンベー事件で、その後は度々店を訪ねた三島由紀夫とはすれ違いが多かったようだ。昭和54年に結婚、帰郷しご主人と共に家業の菓子店と階上のイタリアンレストラン「ポルトカーロ」を引き継いだが、現在ジャズボーカリスト及びエッセイストとしても活躍している。

著書「三島由紀夫の来た夏」は伊豆新聞に連載されたエッセイに加筆されたもので“未公開写真収録”の文句に興味をそそられたので、マドレーヌと一緒に購入し一気に読み切ってしまった。下田と家族を大切にしていた三島由紀夫の素顔がはっきりと見えたのは大きな収穫であった。

日新堂菓子店のマドレーヌ

コメント

2016年4月 鈴木 宏和 (第18代・昭和50年卒)   [コメント番号:m0227]
下田はなかなか味わいのある所でした。このマドレーヌも絶品、更に老舗で買い求めた鯵の干物も身が厚く美味しかったです。パンクには参りましたがチューブも一新、懲りずにまた走るつもりです。下田公園の紫陽花が素晴らしい様ですので、是非堪能したいです。

2016年4月 横山 司 (第17代・昭和49年卒)   [コメント番号:m0226]
河野さん、コメントありがとうございます! 右側の写真は三島由紀夫が亡くなる直前に池袋東武デパートで開催された「三島由紀夫展」で購入したものです。著者も同展に出かけ同じものを今でも大切にしている~という共通点に驚愕しました。思わずファン・メールを送ったら、著者からきちんとお礼のメールが届いたのは嬉しかったですね! 機会があれば是非お店にお立ち寄り下さい。

2016年4月 河野 良夫 (第9代・昭和41年卒)   [コメント番号:m0225]
伊豆には良く行きますが(ただし、車かバイクで)、こんな文化にあふれた名店があるとは知りませんでした。今度通ったときには(多分、車かバイクで)、探して是非立ち寄ってみたいと思います。

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