活動報告

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2018年10月  長田 信男 (第18代・昭和50年卒)  [記事番号:r0261]
紅葉の清里-小淵沢ラン  (資料:無し )

2018年10月27日(土)~28日(日)に,JR最高点にある八ヶ岳グレイスホテルをベースに,3度目の八ヶ岳ランを開催。前2回は信州峠越えのラン。特急「あずさ」および「はまかいじ」で小淵沢駅に11時集合。参加者は,青木(女史),浅賀,井上,鈴木(幸),中村,森田それに長田の7名。

コースは,
(27日)清里駅→千ヶ滝→胴塚→平沢峠→国立天文台野辺山宇宙電波観測所→ホテル(約12km)。
(28日)ホテル→清里の森→八ヶ岳公園サイクリングロード→東沢大橋→まきば公園→甲斐大泉駅→(泉ライン)→甲斐小泉・平山郁夫シルクロード美術館→三分の一湧水公園→小淵沢駅(約30km)。

国土地理院のホームページに,「地理院地図」というものがある。ここでは地形断面図や標高図を簡単につくれる機能がつけられた。小淵沢への列車の中で,今日走るコースの地形断面図を皆と見て改めて相談,野辺山駅まで行かず清里スタートとなった。

まずは腹ごしらえをして,千ヶ滝へ。養老渓谷にある大滝にそっくり。前日の雨で流量はかなりある。さあ,いよいよラン本番。ところが,いきなりの急坂。気力も失せるというものだ。結局この後もほとんど押して登るという始末。走れそうなところもないではないが,気力がわかない。そうこうしているうちに,胴塚到着。石碑があるくらいで,なにもない。さらに前へと進むと突然視界が開け,目の前に八ヶ岳の雄姿が大パノラマとなって現れた。平沢峠(1450m)という標柱が見える。平沢峠の名前はどこかで聞いた覚えがあり,どこにあるのかわからなかった。それがここなのだ。感激、大感激。

千ヶ滝から平沢峠まで約3.4kmで200m登る,平均6%近くの勾配だ。しかし,なぜこんな素晴らしいところの地名が,地元で配られる観光地図には載っていないのだろうか,山梨側で印刷されているものなので、長野側は簡略化されているかとの勘繰りたくなる。ここを過ぎるとダウンヒルだ。正平さんではないが,「人生下り坂最高」と叫びたくなる。このために苦労して登ってくるようなものだからだ。

一気に下って,国立天文台・野辺山宇宙電波観測所に到着。電波望遠鏡を見学。常時観測しているらしく,携帯を機内モードにするよう注文をつけられる。見学できるとは思っていなかったので,本日2回目の僥倖。これでも高校時代は地学部で,星見をしていた小生としては感激ものだ。ただし,電波望遠鏡というのがミソだ。やはり光学望遠鏡で,ディープな宇宙を自分の目で見てみたいというのが本音。これが,ホテルで実現するとは思わなかった。過去2回,だれも行くといわなかったホテル実施の星空観望会に,今回は皆さん参加するという。満月近くの星空なので,月が出るまでの短時間勝負。ビクセンの8センチフローライト屈折望遠鏡で,ペルセウスの二重散開星団を見せもらった。やはり野辺山,東京とはちょっと星の輝きが違う、きれいだ。天頂ちかくにペガサスの大四方形を発見。大四方形のうちの一つはアンドロメダ座の星。ここからたどれば,アンドロメダ大星雲(M31)が見えるはずだ。案内役の女性にお願いして望遠鏡を向けてもらった。そして,見えたには見えたが,やはり肉眼では中心部がボーと見えるだけ。ちょっと残念。流星も2個ほど見えた。一瞬のことで願いごとはできずじまいだ。

翌朝,結構寒い。ヒートテックのシャツを着こんで出発。清里まではダウンヒル。あっという間に到着。鈴木(宏)氏から教えてもらった八ヶ岳公園サイクリングロードを探す。入口が見当たらない。右往左往していると,中村氏がこの道のちょっと下がったところにあるとの一報。誰もわざわざ下ってまで探そうとしないので,見つからないわけだ。比高200mの小径を4kmほどかけて登る(押して?)。落ち葉が気になるが,車にも,歩行者にも気をつかわなくて済む。紅葉が実に鮮やかで美しい。

ようやく美ヶ森近くの八ヶ岳高原ライン(国道11号)に出た。ここからは少々アップダウンはあるものの,道なりに下っていくだけだ。東沢大橋を通り,まきば公園で早い昼食。ここでは観光客とおぼしきおばちゃん一団に,その自転車は電動かと尋ねられる始末。間近かに八ヶ岳の懸崖を眺められ,なだらかに広がった裾野の先には南アルプスが一望できる。帰りの電車の時刻も気になるので,早々に出発。途中天女山入口の交差点まで来たところで,ここから先は通行止め,まいった。先日の台風によるがけ崩れが原因のようだ。しかたなく,甲斐大泉駅に向かう国道を一気に下る(約2.5kmで比高205mをダウヒル)。

甲斐大泉駅からは小海線に沿った泉ラインを行く。隣の駅,甲斐小泉駅に到着。駅前にある平山郁夫シルクロード美術館のテラスでしばし休憩。目の前に駅のプラットホームがある。そのホームの先に売地の看板がある。仮にも駅前,東京では考えられない風景だ。また,この付近一帯は、信濃の雄・村上義清と甲斐の武田信玄が戦った古戦場だったところだという。信濃への侵略路である信玄棒道も近くにある。

次に向かったのは,三分の一湧水公園。八ヶ岳南麓高原湧水群の一つで,名水百選も選ばれている。湧水口近くに三角石柱を設け,三方向に分水したという。江戸時代につくられたという。川崎の二ヶ領用水にも円筒分水という似通った施設があるが,これは戦前につくられたもので,江戸時代初めにこのような施設がつくられていたとは驚きだ。先人の知恵にはただただ敬服する。

さあ,ゴールの小淵沢駅へ。ところが,湧水公園を出たとたんに急坂。ゆっくり押して登って行ったところ,だれの姿も見えない。困った,どっちへ走ったのだろうか。あいにく甲斐小泉駅から先への地図は、ナビゲータ氏に預けてしまっている。まあ、行く先は小淵沢駅とわかっているので,左折したのだろうと見当をつけてひたすら追いかける。途中ようやく追いつき、ホット一息。また,小淵沢駅までのみちすがら,工房がなんと多いことか。外からはあまり活気があるようには見えないが,芸術家通りなのだろうか。北杜市には学者村があるくらいだから,当然芸術家村があってもおかしくない。通りは落ち着いた佇いを見せている。ゆったりした時間が流れているようだ。そうこうしているうちに,小淵沢駅に到着。大きくはないが,鉄筋の駅舎になっている。4,5年前に来た時には木造だったような気がするが。ホームエレベータが付いたのは,輪行を担ぐ身には大変ありがたかった。小海線との乗り換えで,5分しかないということで輪行を担いでホームを走った記憶が懐かしい。午後4時前後の特急「あずさ」と「はまかいじ」に分かれて,再会を約束して解散。天気にめぐまれ、紅葉も十分に満喫できた、久々に気持ちのよいランだった。

いざ、平沢峠へ! 宇宙電波観測所
八ヶ岳サイクリングロード 三分の一湧水池

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